【雑記】ベーシックアイテムコーデの罠
支出の断捨離を粛々と進めて早2年…。
うまくいった事、いかなかった事、たくさんありました。
違った。カッコつけて言いすぎた。
うまくいかなかった事、たくさんありました。
コスメや美容院代は無駄!
→肌ガサガサ、髪ゴワゴワ
節約の為に外出時お弁当持参!
→食べるとこ少ないし荷物重いし、
最悪汁漏れする
なかでも私史上最強のラスボス…
「被服費」
オシャレに言うと(この言い方が既にオシャレじゃない)
「ファッション代」
マジでまじで大変苦労しました。今でも苦労しているといっても過言ではない…。
衣食住の中で、最も嗜好品度が高いのが「衣」の分野。
寒さ暑さを凌ぐだけなら、肌を覆うだけでいいはず。でも、それがイマイチ許されない気がするのは、人間が社会的な動物だから(おーげさ)
フルタイムで働いていた時は、狂ったように洋服にお金をつぎ込んでいました。色んな人に会う事も多かったので、周りの目も気になるところ(というほど大した格好はしてなかったんだけど…)
シーズン毎に新調するのに加え、昨年の服は着なくなるという…ファッション業界にとっては、ネギをしょいしょい徘徊するカモのよーな存在だったはず。ファッションの鮮度をお金で誤魔化す的な事を繰り返していました。
しかし、フルタイムの仕事を辞め、妊活を始めてからは、そこまで服に気を遣わなくても良いライフスタイルへシフト。以前に比べれば、服を買う事が激減しました。
それでも、日々の気分をちょこっと上げてくれる服…支出の断捨離の中でも、少しでも自分を素敵にしていきたい、という密やかな野望はありました。
私が辿り着いたのが、ベーシックアイテムでのコーディネートを深化させる、という野望。
「これからはおパリジェンヌのように、シンプルなベーシックアイテムを着こなす、大人ファッションに挑戦するぞ!」
と、無帽で恥ずかしい意気込みをかます私。
…しかし…
シンプルなベーシックアイテムを…
オシャレに着るというのは…
途方もないトライアンドエラーの繰り返しが必要だと身をもって知るのでした…。
1、体型の罠
ファッション関連本に、ベーシックアイテムとその着こなしを特集したものが増えたのはいつ頃からでしょうか。
こんな感じの…↓
「〇歳が持つべきベーシックアイテム」
「タイムレスでエフォートレスでコンフォートでベーシックな服」(何だそりゃ)
確かに、ベーシックアイテムは一回買えば流行りすたれなく、数年は使えるアイテム。更に、シンプルなデザインが多いので、着回しとかもしやすそう。
…これは、支出の断捨離中の今こそ、手元に置くべきものでは?
ファッション関連本を図書館で読み漁り、「今年はベーシックアイテム以外は新調しないぞ!」と決意する事に。
本や雑誌でよく取り上げられるベーシックアイテム、こんなかんじでしょうか。
- 白Tシャツ
- 白シャツ
- Vネックカーディガン
- テーパードパンツ
- デニム
- 膝丈スカート
- トレンチコート
- チェスターコート
早速、上記の中から不足しているアイテムを新調したり、タンスの奥に眠っているアイテムを引っ張りだして着てみる私。
…あれ?
…なんか、おかしい
想像ではこーゆーふーになってるはずなのに↓
現実は…↓
ベーシックアイテムを身にまとった途端、鏡に映る野暮ったさ満載の自分。パリジェンヌはいずこ?立派なる日本のオバちゃんしかいないんだけど。
特に、私が苦戦を強いられたのがパンツ類の数々。
どっしりとした下半身の存在感。短足・腰張り・モモ張り・尻デカという脈々と我が血脈に刻まれ、受け継がれしDNAよ(なんかカッコいい)…。主張が凄いんだよ…。
天下のユニクロ様のMサイズパンツも、私の腰回り・モモ周りにおいてはSサイズへと変貌を遂げる有様(そんなバカな…)。
自分の体形を無視したベーシックアイテムの購入、ダメ、絶対。
2、取り扱い店舗・取り扱い数が少ない罠
ベーシックアイテムを新調しようとしても、立ちはだかるのが「そーゆーのを売っている店舗や取扱数が少ない」という罠。
アイテム自体はあるんです。カーディガンも、パンツも、スカートも。
ただ、若干トレンド感を入れたデザインになっていたり…
それだけならいいものの、トレンドのせいで、自分が探しているシルエットのものがどこにも見つからない事も。
ベーシックなパンツやスカートを探したいのに、どこを見てもハイウェスト!タイトスカート!
犬も歩けばぶち当たるんじゃないかってくらい、私が探していた時のボトムスはハイウェストとかタイトスカートばっかり(最近はフレアも大分増えましたが…)
「トレンドなんで」的なすまし顔で並んでいるハイウェストボトムスとタイトスカートを見る度、ちゃぶ台ひっくり返したくなりました。「体形差別を助長するトレンド偏重許すまじ!」とプラカードを持ってデモしたいくらいの憤り(嘘)。
知っていますか、短足・腰張り・モモ張り・尻デカの人間が、こういったアイテムを着用するとどうなるか…。悲劇ですよ…。
短所をありありと強調してくれるんですよ…。タイトスカートは、存在感たっぷりなお尻やモモを。ハイウェストは、どっしりとした腰回りを。胴長っぷりを。股の付け根あたりなんか、ムッチリと体のラインを拾いまくり、スッゴク恥ずかしい感じに仕上がりますよ…。いいんですか。
試着室から出られない状態をいくつも経験。
店員さんに促され、おずおずと試着室から出てみるも、
「あっ…」
という瞬間に流れる気まずい空気と屈辱感。なんか、気持ち的には大人になってからブルマーを履かされているような気分。
もう、パンツはベーシックアイテムを諦めて、
比較的体形をスッキリ見せてくれるワイドパンツを(それでもハイウェスト)、
シルエットが綺麗なフレアタイプの膝下丈スカート(でもやっぱりハイウェスト)
をスタメンに据える事にしました。
3、バランスの罠
必死の思いで厳選したボトムス達…
上半身は下半身程悩みが少ない私。
後は楽勝でしょう!と高をくくっていたものの、実際ベーシックアイテムのトップスと合わせてみると、それでも野暮ったい事が多々ありました。
よーく、よーく考えてみると…↓
なんか、比率がおかしい!
トップスとボトムスの面積比率はもちろん、髪型とか足元とか。どこにボリュームを持たせ、どこをスッキリさせるか考えなきゃいけないんだなぁ。ベーシックアイテムだと、そのへんが誤魔化しきかないや。
また、ユニクロや無印のトップスは便利ですが、ピッチリ感や袖の長さなど、ブランド毎のクセがある気がします。ユニクロはエクストラファインメリノニットがとっても便利ですが、結構肉付きを拾う感じ…。
顔が平面な私は、あんまりピッタリとしたトップスだと上半身が貧相に見えたり、下半身とのボリュームがアンバランスになる感じがあります。
また、トップスの丈も、腰骨あたりまでないと足のムッチリ感が際立つ事が判明。
4、TPOの罠
そして、体形と並んで重要なんじゃないか、と思うのが「TPO」の罠。「いつ・どこで・誰と」時間を過ごす為の服なのか、という点。
そもそも、退職を機にライフスタイルがガラッと変わった私。ベーシックアイテム云々前に、TPOを整理する必要があったのかも。
≪退職前≫
- 出勤、日々の仕事
- 取引先と打ち合わせがある時
- 社内の催し物がある時
- 同僚とのランチ・飲み会
- 友人とのランチ・飲み会・ショッピング
- 近所の飲み仲間との飲み会
- 趣味のレッスン・発表会
8割くらい、仕事関係を日常が占めていました(それにしても飲み会の多い事…)。ジャケット必須の職場でしたが、女性が多くみんな流行が大好き。あまりビジネス感のあるかっちりとしたスタイルよりも、カジュアルにほんのりきっちり感を加えるようなスタイルが多かったです。
≪退職後≫
- 家族や親戚の集まり
- 近所への買い物・用事
- 友人とのランチ
- 短期の仕事
仕事関係のつきあいが激減どころか消滅。一番きちんと感を求められるのは、家族や親戚の集まりくらいになりました。短期の仕事も、スニーカーOKのカジュアルな職場でした。
このTPOの変化に合わせてベーシックアイテムを絞り込めば良かったのですが、仕事面で右往左往していたこともあり、「いつか使うかも」と今まで着た事のない白のツルツルしたブラウスとか新調したりしていました。
結果、「ん?でも、これどこに着てくんだっけ」となり、無理やり近所の買い物や図書館行くのに、手持ちのきちんとしたパンツと合わせたり、友人とのショッピングにカジュアルなスカートと合わせたり…。
結果、何だか場にそぐわない格好なんじゃないか?と終始ソワソワ。
TPOって、
一緒に時間を過ごす相手に失礼のないように、
とか。
相手や場所に自分を溶け込ませるように、
とか。
相手や自分が自然に過ごす為のもの・服装面で気遣いをする事なんだな、と思いました。
5、当面の解決策
「ベーシックアイテム」ありきで試行錯誤した結果…無駄なものをたくさん買ってしまった、という本末転倒の失敗を経た私。
当面解決策として、以下の3つに辿り着きました。
- TPOから考える
- 自分の弱点からアイテムを決める
- 着回しなんて考えない
1、2は今まで書いた通りですが、3つ目の「着回しなんて考えない」のって結構重要なんじゃないかな、と思うようになりました。
雑誌では、よく「1か月着回しダイアリー」「これで安心!着回し術とマストアイテム」なんて特集ありますよね。面白くて結構好きで読んでました。
ただ、着回し前提で服を買って、着回し前提で日々の服を選ぶのって、なかなかの苦行。
苦行なだけでなく、オシャレ上級者ならともかく、私みたいなファッション偏差値低めの人間が無理して着回ししようとすると、どーにも無理が出る。
図書館で出会った本で、腑に落ちた言葉がありました。
「オシャレになる為には、イマイチな格好をしない事が一番の近道」
「オシャレの平均値を上げましょう」
上を目指して伸ばすんじゃなくて、下を切っていこうという発想。なるほど!それなら自分にも挑戦しやすい。という納得と、無理して着回す必要ないのね!と救われた気分。
そして、
「自分が素敵に見えるコーデが3つあればいい」
今までどうしてもバリエーションや着回しを求めがちだったのですが、手間もお金もかかるし、考えるの面倒くさい。と思ってました。でも、3つでいいなら、気分よく自分の気持ちも上がる、かつ似合うコーデを決められそう。
ながーいベーシックアイテム捜索の旅を経て辿り着いたのは、自分が無理なく、手間なく、素敵に見える方法を考えるのが一番!という事。
これからは、無理なく、自分の体形やTPOと相談しながらファッションを楽しみたいです。