【雑記】ベーシックアイテムコーデの罠
支出の断捨離を粛々と進めて早2年…。
うまくいった事、いかなかった事、たくさんありました。
違った。カッコつけて言いすぎた。
うまくいかなかった事、たくさんありました。
コスメや美容院代は無駄!
→肌ガサガサ、髪ゴワゴワ
節約の為に外出時お弁当持参!
→食べるとこ少ないし荷物重いし、
最悪汁漏れする
なかでも私史上最強のラスボス…
「被服費」
オシャレに言うと(この言い方が既にオシャレじゃない)
「ファッション代」
マジでまじで大変苦労しました。今でも苦労しているといっても過言ではない…。
衣食住の中で、最も嗜好品度が高いのが「衣」の分野。
寒さ暑さを凌ぐだけなら、肌を覆うだけでいいはず。でも、それがイマイチ許されない気がするのは、人間が社会的な動物だから(おーげさ)
フルタイムで働いていた時は、狂ったように洋服にお金をつぎ込んでいました。色んな人に会う事も多かったので、周りの目も気になるところ(というほど大した格好はしてなかったんだけど…)
シーズン毎に新調するのに加え、昨年の服は着なくなるという…ファッション業界にとっては、ネギをしょいしょい徘徊するカモのよーな存在だったはず。ファッションの鮮度をお金で誤魔化す的な事を繰り返していました。
しかし、フルタイムの仕事を辞め、妊活を始めてからは、そこまで服に気を遣わなくても良いライフスタイルへシフト。以前に比べれば、服を買う事が激減しました。
それでも、日々の気分をちょこっと上げてくれる服…支出の断捨離の中でも、少しでも自分を素敵にしていきたい、という密やかな野望はありました。
私が辿り着いたのが、ベーシックアイテムでのコーディネートを深化させる、という野望。
「これからはおパリジェンヌのように、シンプルなベーシックアイテムを着こなす、大人ファッションに挑戦するぞ!」
と、無帽で恥ずかしい意気込みをかます私。
…しかし…
シンプルなベーシックアイテムを…
オシャレに着るというのは…
途方もないトライアンドエラーの繰り返しが必要だと身をもって知るのでした…。
1、体型の罠
ファッション関連本に、ベーシックアイテムとその着こなしを特集したものが増えたのはいつ頃からでしょうか。
こんな感じの…↓
「〇歳が持つべきベーシックアイテム」
「タイムレスでエフォートレスでコンフォートでベーシックな服」(何だそりゃ)
確かに、ベーシックアイテムは一回買えば流行りすたれなく、数年は使えるアイテム。更に、シンプルなデザインが多いので、着回しとかもしやすそう。
…これは、支出の断捨離中の今こそ、手元に置くべきものでは?
ファッション関連本を図書館で読み漁り、「今年はベーシックアイテム以外は新調しないぞ!」と決意する事に。
本や雑誌でよく取り上げられるベーシックアイテム、こんなかんじでしょうか。
- 白Tシャツ
- 白シャツ
- Vネックカーディガン
- テーパードパンツ
- デニム
- 膝丈スカート
- トレンチコート
- チェスターコート
早速、上記の中から不足しているアイテムを新調したり、タンスの奥に眠っているアイテムを引っ張りだして着てみる私。
…あれ?
…なんか、おかしい
想像ではこーゆーふーになってるはずなのに↓
現実は…↓
ベーシックアイテムを身にまとった途端、鏡に映る野暮ったさ満載の自分。パリジェンヌはいずこ?立派なる日本のオバちゃんしかいないんだけど。
特に、私が苦戦を強いられたのがパンツ類の数々。
どっしりとした下半身の存在感。短足・腰張り・モモ張り・尻デカという脈々と我が血脈に刻まれ、受け継がれしDNAよ(なんかカッコいい)…。主張が凄いんだよ…。
天下のユニクロ様のMサイズパンツも、私の腰回り・モモ周りにおいてはSサイズへと変貌を遂げる有様(そんなバカな…)。
自分の体形を無視したベーシックアイテムの購入、ダメ、絶対。
2、取り扱い店舗・取り扱い数が少ない罠
ベーシックアイテムを新調しようとしても、立ちはだかるのが「そーゆーのを売っている店舗や取扱数が少ない」という罠。
アイテム自体はあるんです。カーディガンも、パンツも、スカートも。
ただ、若干トレンド感を入れたデザインになっていたり…
それだけならいいものの、トレンドのせいで、自分が探しているシルエットのものがどこにも見つからない事も。
ベーシックなパンツやスカートを探したいのに、どこを見てもハイウェスト!タイトスカート!
犬も歩けばぶち当たるんじゃないかってくらい、私が探していた時のボトムスはハイウェストとかタイトスカートばっかり(最近はフレアも大分増えましたが…)
「トレンドなんで」的なすまし顔で並んでいるハイウェストボトムスとタイトスカートを見る度、ちゃぶ台ひっくり返したくなりました。「体形差別を助長するトレンド偏重許すまじ!」とプラカードを持ってデモしたいくらいの憤り(嘘)。
知っていますか、短足・腰張り・モモ張り・尻デカの人間が、こういったアイテムを着用するとどうなるか…。悲劇ですよ…。
短所をありありと強調してくれるんですよ…。タイトスカートは、存在感たっぷりなお尻やモモを。ハイウェストは、どっしりとした腰回りを。胴長っぷりを。股の付け根あたりなんか、ムッチリと体のラインを拾いまくり、スッゴク恥ずかしい感じに仕上がりますよ…。いいんですか。
試着室から出られない状態をいくつも経験。
店員さんに促され、おずおずと試着室から出てみるも、
「あっ…」
という瞬間に流れる気まずい空気と屈辱感。なんか、気持ち的には大人になってからブルマーを履かされているような気分。
もう、パンツはベーシックアイテムを諦めて、
比較的体形をスッキリ見せてくれるワイドパンツを(それでもハイウェスト)、
シルエットが綺麗なフレアタイプの膝下丈スカート(でもやっぱりハイウェスト)
をスタメンに据える事にしました。
3、バランスの罠
必死の思いで厳選したボトムス達…
上半身は下半身程悩みが少ない私。
後は楽勝でしょう!と高をくくっていたものの、実際ベーシックアイテムのトップスと合わせてみると、それでも野暮ったい事が多々ありました。
よーく、よーく考えてみると…↓
なんか、比率がおかしい!
トップスとボトムスの面積比率はもちろん、髪型とか足元とか。どこにボリュームを持たせ、どこをスッキリさせるか考えなきゃいけないんだなぁ。ベーシックアイテムだと、そのへんが誤魔化しきかないや。
また、ユニクロや無印のトップスは便利ですが、ピッチリ感や袖の長さなど、ブランド毎のクセがある気がします。ユニクロはエクストラファインメリノニットがとっても便利ですが、結構肉付きを拾う感じ…。
顔が平面な私は、あんまりピッタリとしたトップスだと上半身が貧相に見えたり、下半身とのボリュームがアンバランスになる感じがあります。
また、トップスの丈も、腰骨あたりまでないと足のムッチリ感が際立つ事が判明。
4、TPOの罠
そして、体形と並んで重要なんじゃないか、と思うのが「TPO」の罠。「いつ・どこで・誰と」時間を過ごす為の服なのか、という点。
そもそも、退職を機にライフスタイルがガラッと変わった私。ベーシックアイテム云々前に、TPOを整理する必要があったのかも。
≪退職前≫
- 出勤、日々の仕事
- 取引先と打ち合わせがある時
- 社内の催し物がある時
- 同僚とのランチ・飲み会
- 友人とのランチ・飲み会・ショッピング
- 近所の飲み仲間との飲み会
- 趣味のレッスン・発表会
8割くらい、仕事関係を日常が占めていました(それにしても飲み会の多い事…)。ジャケット必須の職場でしたが、女性が多くみんな流行が大好き。あまりビジネス感のあるかっちりとしたスタイルよりも、カジュアルにほんのりきっちり感を加えるようなスタイルが多かったです。
≪退職後≫
- 家族や親戚の集まり
- 近所への買い物・用事
- 友人とのランチ
- 短期の仕事
仕事関係のつきあいが激減どころか消滅。一番きちんと感を求められるのは、家族や親戚の集まりくらいになりました。短期の仕事も、スニーカーOKのカジュアルな職場でした。
このTPOの変化に合わせてベーシックアイテムを絞り込めば良かったのですが、仕事面で右往左往していたこともあり、「いつか使うかも」と今まで着た事のない白のツルツルしたブラウスとか新調したりしていました。
結果、「ん?でも、これどこに着てくんだっけ」となり、無理やり近所の買い物や図書館行くのに、手持ちのきちんとしたパンツと合わせたり、友人とのショッピングにカジュアルなスカートと合わせたり…。
結果、何だか場にそぐわない格好なんじゃないか?と終始ソワソワ。
TPOって、
一緒に時間を過ごす相手に失礼のないように、
とか。
相手や場所に自分を溶け込ませるように、
とか。
相手や自分が自然に過ごす為のもの・服装面で気遣いをする事なんだな、と思いました。
5、当面の解決策
「ベーシックアイテム」ありきで試行錯誤した結果…無駄なものをたくさん買ってしまった、という本末転倒の失敗を経た私。
当面解決策として、以下の3つに辿り着きました。
- TPOから考える
- 自分の弱点からアイテムを決める
- 着回しなんて考えない
1、2は今まで書いた通りですが、3つ目の「着回しなんて考えない」のって結構重要なんじゃないかな、と思うようになりました。
雑誌では、よく「1か月着回しダイアリー」「これで安心!着回し術とマストアイテム」なんて特集ありますよね。面白くて結構好きで読んでました。
ただ、着回し前提で服を買って、着回し前提で日々の服を選ぶのって、なかなかの苦行。
苦行なだけでなく、オシャレ上級者ならともかく、私みたいなファッション偏差値低めの人間が無理して着回ししようとすると、どーにも無理が出る。
図書館で出会った本で、腑に落ちた言葉がありました。
「オシャレになる為には、イマイチな格好をしない事が一番の近道」
「オシャレの平均値を上げましょう」
上を目指して伸ばすんじゃなくて、下を切っていこうという発想。なるほど!それなら自分にも挑戦しやすい。という納得と、無理して着回す必要ないのね!と救われた気分。
そして、
「自分が素敵に見えるコーデが3つあればいい」
今までどうしてもバリエーションや着回しを求めがちだったのですが、手間もお金もかかるし、考えるの面倒くさい。と思ってました。でも、3つでいいなら、気分よく自分の気持ちも上がる、かつ似合うコーデを決められそう。
ながーいベーシックアイテム捜索の旅を経て辿り着いたのは、自分が無理なく、手間なく、素敵に見える方法を考えるのが一番!という事。
これからは、無理なく、自分の体形やTPOと相談しながらファッションを楽しみたいです。
【人間関係】子供産むべし、という第三勢力
結婚して数年経過し、子供のいない夫婦に度々訪れる刺客…。
「お子さんは?」
初対面やそこまで親しくない間柄で交わされる事が多い気がする(気のせい?)。
そんな方々を、私は勝手に「第三勢力」と命名。
夫婦間においては、子供を持つかどうか、というのは重要な確認事項。家族だし、経済的にも妊活的にも二人三脚なわけだし。ここがズレると、お互い非常にしんどい思いをする事になるし、入念なすり合わせが必要と思います。
そして、実の両親や義理の両親、兄弟姉妹や親戚が、子供はどうなっているのか気になるのも十分分かる。家族が増えるわけだし、お祝いや節目節目のやり取りもあるから。何より、親が孫の誕生を待ちわびるという気持ちも十分に分かる。
私が謎で仕方ないのが、 それ以外の第三勢力が、 他人の子作り状況や人生設計を気にかける、 という点。
なんなんでしょ? この勢力の目的… 少子化を食い止めようとする謎の秘密結社でしょうか。ショッカー的な(違うし古い)。
少子化阻止の刺客が振るう、鋭利なる刃…!(おーげさ)
私は結婚前、
「自分は一生結婚しないかもなぁ」
「人と暮らすなんて考えられん」
「ましてや子供を産むなんて想像できん」
「だって悶絶する位の激痛でしょ?」
「無理無理、まじで無理」
と思ってました。
だから、 結婚という道を選ばないことも、 子供を持たない生き方を選ぶことも、 「そーいう選択もあるよね」 と思っていました。
その後、結婚も経て妊娠出産への考えもガラッと変わり。妊活をする事になったのですが…。
思ったよりも「子供産むべし!」 という考えは幅広い層に存在しているのかも…と、思うようになりました。結婚してそういう層に接する事が増えたからかもしれませんが。
「女性として生まれたからには経験すべき」
「子供を持ってこそ大人の仲間入り」
「結婚してしばらくしたら子供はできるもの」
人生というルートに、必ずある経過点とでもいうような感じ。通過儀礼的な。 そういう考えの人に接すると、トランプさんと対峙してる気分(どんなだ)になります。超難易度の高い国際交渉でもしているような。
この前も、ある宴席(渋い言い方)に参加した際、初対面の年配の男性から矢のように質問を浴びせられました。
「結婚して何年め?」
「子供は?」
「えっ、いないの?一人も?」
「そんな事あるのかよ〜」
「数ヶ月ってなら分かるけどさぁ」
「結婚して数年したら普通できるだろ」
「ちょっと普通じゃないよなぁ」
「何かやり方間違ってんじゃない?(割と下ネタ入れながら)」
「次回は子供連れてきてね〜」
最初のうちは愛想笑いをしていましたが、次第にひきつる笑顔。しまいには般若のような顔に変貌(怖い)。してたと思います。
「普通」って何じゃい!
お前の思う「普通」が全てと思うなよ!
とギリギリしたり、
いないって言った時点で、その剣おさめておくれよ…お願いだから。そもそも、あなた私達の人生に何の関わりも責任もないじゃないか…。自分の人生を存分に謳歌してくれよ…。
と心の中で相手方をなだめてみたり。
…まぁ、ここまで突進力のある第三勢力も稀だとは思いますが。
年配の方の場合、ジェネレーションギャップかもね、と思う事もできますが、子供を持つ若い人でも意外と第三勢力化する事があるので、侮れない。 どころか、親身になるあまりかマウントかは定かじゃないですが、ゴリゴリのアドバイスをしてくる場合もあったり。
前に書いた、「した方がいいよ」呪文を唱えるのがこの勢力。
お前は医者か!
医者なのか〜!?
と首根っこつかんで、壁際に詰め寄り壁ドンしたくなる(壁ドンのロマンチックでない使い方)。
人によって体の状況も夫婦関係も違うのに、通り一遍の子作りアドバイスや年齢をもとにした判定などは、何の薬にもなりません(きっぱり)。
どちらに対しても、軽妙かつウィットに富んだ、膝を打つよーな返しをするのが私のささやかな夢なのですが、今のところ連敗中…。
子供を持つのは普通の事でも当然の事でもない。
その事を広く知ってもらう為にも、ニコニコ聞き流すだけじゃなく時々返す刀で懐に飛び込むのも必要かな、と思うこの頃。
早よ、レベル上げてマホカンタ覚えなきゃ。
【雑記】「いつかティファニーで朝食を」終わっちゃった…
私は漫画が好きで、よく読み漁ってます。
漫画って、「面白い」だけじゃなくて、「その時の自分が共感できる」っていう事から深ーくハマる事も多い気がします。
登場人物の境遇に自分を重ねたり。悩む姿に、「うんうん」と頷いたり。スッキリ解決した姿に、「良かったねぇ」とウルウルしたり。
フルタイムで働いていた時、ドはまりしていたのが「いつかティファニーで朝食を」。
最近、とうとう最終巻が出てしまい… 終わっちゃっいました…!悲しい…。
働く女子のキラキラした感じ。苦しみもがく気持ち。朝食というささやかな楽しみで気分を上げ、日常へと戻っていく。キラキラ感は強めだけど、描かれている事って結構リアルな気がする。
また、登場人物の置かれている境遇が様々で面白い。バリバリ働く女子もいれば、専業主婦もいるし、長らく失恋から立ち直れない女子もいれば、恋愛体質の女子もいる。
フルタイムで働いていた時は、アパレルで働く主人公「まりこ」に共感しまくり。仕事に忙殺され、日々の仕事に疑問を抱いたりしながらも、ふとした時に「やっぱりこの仕事好きだぁ」と思えたり、やっぱりもう無理かなって思ったり。
仕事をしないブランク期間には、専業主婦「栞」の気持ちも分かるように。仕事をしている友人がキラキラしているように見えたり、自分の居場所はどこなんだろうって悩んだり。
その他にも、女子達の旦那、婚約者、元カレ目線でも物語が紡がれるという丁寧さ…。
13巻では妊娠と妊活の話題にもちょこっと触れていましたが、そこももう少し掘り下げてほしかったような、ほしくなかったような(どっちだ)。
こういう色んな生き方をする人の群像劇を描く漫画、もっと出てほしいなぁ。
群像劇といえば、「隣の家族は青く見える」もすっごく良かった。
不妊治療に挑む夫婦の事を描いたドラマ…何度泣いたか分からない。ドラマを見てはTwitterでみんなの感想を読んでまた泣くという。
深キョンはすっごく可愛いし、松山ケンイチはできた旦那すぎ(笑)。不妊治療に不理解な深キョンの実母を説得すべく、不妊治療の本を自分で読み込み、付箋をつけたりマーカーでライン引いたりするほど熱心。
一時期、旦那さんに求める不妊治療への協力度の基準が松ケンになり、ケンカになるという不毛な事もしました(笑)。
このドラマも、インスタで見栄はりまくる専業主婦や、周囲にも家族にもカミングアウトしていない同性カップル、バツイチ子持ち男性とその恋人など、色んな事情を持った人達が同じ空間で生活しています。それぞれに、色んな苦労や悩みを抱えていて。時々、お互いの相容れなさすぎる価値観がバチバチとぶつかり合ったりしつつも、最終的にはそれぞれが寄り添う優しい世界へ。
あと、「獣になれない私たち」も毎週楽しみにしてました。
ECサイト運営会社で働くガッキーは、仕事ができる上頼まれたら嫌と言えず、人に頼る事もできず、我慢しちゃうタイプ。
そこにパワハラ上司や無気力な同僚や後輩が思いっきりのしかかります。甘えまくり。押しつけまくり。すり減っていくガッキー。見てて辛い。
そして、支えになってほしい彼氏の田中圭も、「女は従順で可愛くあれ」「女子のお洒落は男へのアピール」的なコンサバ感(私解釈)を醸している。かつ、ニートの元カノと未だに同棲状態で、追い出せずにいるという煮え切らなさ。それでも、なんとか理解を示し、我慢をするガッキー。
人に合わせて、自分が我慢すればまるくおさまる…と、なかなか獣のように自分を剥き出しにできないガッキーが、少しずつ自分の殻を剥いでいく姿は爽快。
ドラマチックに助けてくれる存在なんかは登場せず、一人一人の小さな違和感や共感が、変化に向けた確かな行動を後押ししてくれる。
ニート元カノの黒木華も、最初は見ててイライラモヤモヤするんですが…ガッキーと触れ合ううちに少しずつ努力をし、転んではまた立ち上がって次の道を歩み出す。その姿に、いつのまにか応援したくなってしまったり。
昔のドラマだったら、元カノ=敵役って感じになりがちですが、何故か彼氏を差し置いて共同戦線張ったりする。 その他にも、単に介入過多と思っていた彼氏の母親も、「夫の介護」という重いテーマを通して、違う一面が垣間見えたり…。
全体的に、女性達の苦しみながら戦いながらも前向きに変化していく姿に、励まされました。
最近、漫画やドラマで扱われる、登場人物の背景が多様化してきたような気がしますし、ストーリーも一筋縄ではいかないというか…テンプレ通りではないというか…奥行を感じさせるようなものが増えた気がします。
ネットでは漫画やドラマに先駆けて、今までスポットが当たっていなかった事柄にフォーカスした漫画やブログが多かった気がします。不妊治療も、自分が始めてみてどれだけ多くのWeb漫画やブログに助けられたか。悩みや不安を解消してくれたり、自分の道が今後どういう世界につながっていくのか、垣間見れたり。
でも、ネットだと当事者以外はなかなか熱心に見る事ってなかったりしますよね。多くの人が、色んな人への想像力を持てるようになる為には、やっぱり漫画やドラマって圧倒的なパワーを持っている気がする。もちろん、面白い事が大前提ですが。
そんな事に思いを巡らせながら、今私がハマって読んでいるのが、横山光輝の「徳川家康」という誠にシブい事実…。
徳川家康 [コミック/画:横山光輝] コミック 1-8巻セット (講談社漫画文庫)
- 作者: 横山光輝
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1997/04/10
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログを見る
以前、浜離宮恩寵公園で茶席を目にしてから、安土桃山スイッチが入ったようです(謎)どこへゆく、私。
【働き方】妊活と退職。辞めたからって授かるわけではない問題
退職後、当面は心身を休める事に集中しました。その事自体は自分の体にとって良かったと思います。
元同僚にも、退職直後は
「なんか、顔スッキリしたね!」
「憑き物が取れたみたい(どんなだ)」
「ちょっとシュっとしたね。痩せたんじゃない?」
「イキイキしてるよ」
と口々に言われるほど心身は回復。
退職直前、ハードワーク&ストレス過多と評判の部署にいた事もあって、在籍中は泥のように、かつ死んだ魚のような目をして働いていた私。
しかし退職して、脱皮するかのよーにストレスが自分の身から剥がれ落ちていったのを実感。
よく眠れるようになったし、やけ酒・やけ食いでストレス解消する事もなくなったし、寝る前に意味もなく涙がこぼれちゃう(乙女か)事もなくなりました。久しぶりに息ができる、そんな感覚。
退職後、妊活も仕事探しもスタートした私。すると、そこに新たなストレスが生じるという現象が発生しました。
1.今までのルーチンがなくなり、残ったもの
退職すると、当然ながら今まで当たり前だった日々のルーチンがなくなります。
-
朝起きて出勤の準備
-
電車で職場へ出勤
-
朝イチのメールチェック
-
電話応対、来客対応
- 関係各所への確認
- 資料作成、上司への説明
-
社内での打ち合わせ
-
取引先との打ち合わせ
10数年お世話になった会社で、日々体に染みついていたルーチン。
すぐに切り替えできず、退職日翌日、ソワソワして朝から電車に乗り、エア出勤なる奇行をかます私…(お前、辞めたくせにどこに出勤するつもりだ)。
日々のルーチンが一気に消滅し、その後残ったのは「膨大な空白時間」でした。
2.時間ができた後にハマった沼
退職し、出現した膨大な空白時間。
もちろん、心身の健康&妊活を当面のテーマとしていたので、まず家事や不妊治療にその時間をあてがいました。また、妊活中心の仕事探しも、失業手当を受給しながら始める事に。
つまり、本格的な不妊治療も仕事探しも、退職後スタート。
しかし、そこで「考えてもどうしようもない事」に思いを巡らせるという、誠によろしくない新ルーチンが誕生。
- 妊活できる勤務形態って、どんなだ?
- そもそも、妊活してます!って人、雇ってもらえる?
- 転職したてで、突発休みとか可能なんだろか
- 転職したてで妊娠した…とかヒンシュク買うんだろか
- 知恵袋で調べてみよう…あぁ~、やっぱり「そんなの迷惑」って言う人多数…
- 子供おらず仕事もない自分はナニモノなんだろうか…
- 「毎日何してんの?」っていう言葉、地味に傷つく…
- 自分みたいな人ってどういう毎日過ごしてるんだろ…
- 知恵袋で調べてみよう…あぁ~、ウツウツと過ごしてる人結構多いわ…
- タイミング法からスタートしたけど、今後ステップアップしたらどのくらい勤務に支障が出るんだろう?
- そこまで臨機応変な勤務が許される会社、新規で見つかる?
- 体外受精を勤務しながら頑張っていた先輩大変そうだった…
- それをクリアするような働き方、イチから用意してくれる会社なんてあるの?
仕事と妊活の両方がまだらとなり、絡まり合いながら不安が増幅。お互いの尻尾を飲み込み合う蛇のよーな状況…。
膨大な空白時間も、調べては行動する、という前向きなアクションを取れれば良かったのですが、私は時間があるだけ無駄に調べ、無駄に不安がっていました。働き方についても、不妊治療についても。
最終的には不安材料ばかり、せっせと自主的に集めるという本末転倒な事も(今考えると、さっさと行動しろよ、とホントに思う)。
「妊活を中心にした働き方」という未知なるものをいざ目の前にし、「ホントにそんな事イチからできるの?私」と次第に不安になっていったんだと思います。
「退職」のように決断する事がはっきりしているものについてはスッパリ決める事ができたのに…これが世にいう、「辞めるのは簡単」っていうヤツか…。
よく、「退職するなら次の職場を決めてから」って言いますけど、無駄に空白期間があると転職に不利になったり収入面でしんどいだけでなく、行動よりも無駄な思考をする時間が増えるから、というのもあるのかなぁ…と思ったり。いや、そんなマヌケな事してるのは私だけだろうか…。
また、時には闇落ちしたアナキン・スカイウォーカーかっていうくらいに不安と恐れをエンジンに、怒りをフツフツと燃やしていた時期もありました(何それ怖い)。
「何で女ばっかりこんなしち面倒くさい目に合わなきゃならんのだ!」みたいな、壮大なテーマを振りかざしてモヤモヤしてみたり…。
男だって出世だの社内政治だの、逃げられない面倒くさい戦いをしている場合もたくさんあるのにね…。
3.授かるわけではない問題
加えて私がぶち当たったのは
「心身は休まったものの、授からないんですけど?」
という現実でした。
妊活にはストレスが大敵!って言いますよね。そして、そのストレスの根源が仕事だった場合、退職した途端に授かった!なんて事もよく聞く話。
「仕事辞めて授かった人も多いよ~」
「これからは、子作り頑張ってね!」
退職時、そんな激励やエールを老若男女問わず頂きました。そして、そんな気分に押されて私も凱旋気分まんさい。
しかし、授からなかったんです。私の場合。
タイミング法も、人工授精もかすりもせず、体外受精へ粛々とステップアップ。
不妊治療は一筋縄ではいかない、と覚悟を決めて臨んだつもりでしたが、ステップアップの度に「いつまでこれを続けるんだろう?」と不安や焦りを抱くようになりました。
なんだか、自分の将来が霞んで見えて、悲しくなったり。
そして、不妊治療の面で結果が出ない事も、「考えても仕方ない事を思い悩み、不安の沼にはまる」事に拍車をかけていきました。なぜなら、それをする時間だけはあるから。
仕事を続けながらの妊活が大変、という事は、周りを見ていて分かっていた事ですが…仕事をしない状態での妊活も、精神面でくるものがありました。
仕事を続けながら妊活をする場合、時間や業務量、仕事上のストレスや心身の疲労、多くの人間関係の中で妊活をどう理解してもらうのか、多くの苦労が生じます。
仕事をしない状態で妊活をする場合、「妊活」が自分のなすべき事としてクローズアップされます。淡々とこなしていければ問題ないと思いますが、私の場合は、結果が出る場所も、評価される場所もないのが辛かったし、自己肯定感が一時期激減しました。
私の場合、「妊活のみの生活はしんどい」と感じました。経済的な面だけではなく、精神的に。
仕事をしていれば、無駄な事を余計に考える暇もなく働く必要が出てくるし、仕事上のやりがいや収入面での安心は得られます。
また、妊活は人生の一地点であるのに対し、「働く事」「日々の糧を得て生活する事」は一生付き合っていくもの。
もちろん、どの生活にも色んな種類のストレスが生じますし、全くストレスの生じない生活なんて存在しない。でも、それぞれの生き方にどんなストレスが生じうるのかを理解した上で、生き方の選択をしていく事は必要だと思いました。
【お金のかからない趣味】ぐるっとパス使ってみた④浜離宮恩寵公園、パナソニック汐留美術館
秋もすっかり深まってきましたね。程よく涼しく、絶好の散策日和。今回も行ってきました、ぐるっとパスで巡る美術館。
前期間はやたら巡って疲れちゃったので、今回は行きたい所を事前にパンフレットでチェック。かつ、一日一エリアと決める事に。
今回は、新橋パナソニック美術館のこれが目的!
…しかし、新橋へ向かうも、間違って浜松町で降りるという凡ミスを早速かます私。幸先がいいぜ…。
気を取り直し、新橋を目指そうとしたんですが…
「ん?浜松町ってなんかあったよな…」
浜離宮恩寵公園も、実はぐるっとパスで入場料無料で入れる場所。折角だから行ってみよう!
張り切って向かう。うーん、さすが離宮、趣深い面構え…
受付のおじさんにチケット差し出すと、キョトンとされる。ぐるっとパスらー(何それ)の私、「ん?これ、知らんの?おじちゃん」とドヤ顔。
「ここ、芝離宮だよ」
!!なんと!!
確かに芝離宮!浜離宮じゃない!紛らわしい名前つけんなよー!!(間違える方が悪い)
気を取り直し浜離宮へ向かう私…
なかなか入り口に辿り着かないんだぜ…ワイルドだぜ…(違う)
あっ、遠くに見えるの東京湾?
ようやく到着…入場料無料といっても300円だけど。
高層ビルに囲まれる公園。どこなんだ、ここは。
何故か着物着た人多数…外国人観光客だけでなく、日本の、いかにも「和服着なれてます」って人もちらほら。なにごと?
松がある公園っていぶし銀…
スコーンと見晴らしのいい場所も。なんかマンハッタンってこんな感じかなぁ(適当)
東京湾や川に囲まれ、池や鴨場を有する公園らしい。池が広いから、景色が開けるところがたくさんあって気持ちいい。
色んなところで見た、茶席の看板。そういうイベントなのね。
誰もが楽しめる茶会って、素敵なコンセプト。確かにちょっと敷居高い雰囲気あるけど、公園みたいなオープンスペースだと参加しやすい雰囲気ある。
緑色の屋根のあるところで茶席が開かれていて、着物を着た雅な方々が中に入って行った。茶席…参加してみたいけど、作法知らないしなぁ。足痺れるしなぁ。
しかし、池に浮かぶ御茶屋ってなんとも雅。陸とつなぐ橋の景色もなかなかみもの。源氏物語「あさきゆめみし」の世界みたいだなぁ…。
盆栽たち大名行列コーナー(違う)
秋の雰囲気満載な盆栽(ラップ調)
これとか部屋に飾りたい…。床の間に…(そんなものない)。なんか元気いっぱいで素敵。
こういう盆栽王道な感じも格好いい。
でも、こういう渋いのも痺れる憧れる。
野点とやらに参加する人々。屋外でお茶会なんて風流。
なんか、漫画「へうげもの」でも屋外でのお茶会の事が描かれてたなぁ。
安土桃山時代、焼き物などの茶道具や装飾的な着物や鎧兜など、文化に造詣の深かった武将・古田織部が主人公の漫画。茶道具が戦を収める交渉道具に使われたり、千利休が設ける茶席で政治的な密会が行われていたり…フィクション部分も多いんでしょうが、安土桃山時代において文化は武将のたしなみであり、権威の象徴であり、政争道具だった事が窺い知れて面白い。
香る金木犀…秋ですなぁ。しかし、デカい。
その他、フォトスポットや、着物体験コーナーも。着物体験コーナーは、観光地的なものじゃなく、結構きちんとした上品な着物。外国の方を中心に、着付けを待つ人々たくさんいた。こういう和風庭園に着物体験なんて、とっても良い。
おそらく、普段からお茶やお花を嗜んでいるであろう、はんなりとした着物女性たちをたくさん見られて楽しかった。着物の柄も色もたくさんあって素敵だった。
「あさきゆめみし」を書いた大和和紀の「イシュタルの娘」のシーンを思い出す。これも安土桃山時代が舞台で、書道や着物、歌舞伎など文化面にフィーチャーしてて面白い。秀吉の屋外で行われる大茶会に参加する女性達の着物を、主人公が見立てるシーン。着物って、本当に色んな種類あって奥が深い…。
イシュタルの娘~小野於通伝~(1) (BE LOVE KC)
- 作者: 大和和紀
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/08/11
- メディア: コミック
- 購入: 5人 クリック: 17回
- この商品を含むブログ (10件) を見る
はっ
気付いたら弁当買ってた…(800円)
くそぅ、完全に空気に飲まれた。お金のかからない趣味のはずが…。
むしゃむしゃ。ミートボール久々!美味い!
思いがけずの秋の公園、十分に堪能。
お金のかからない趣味として、公園巡りも有りかも?
今度はおべんと作って持ってくぞーー。
ラウル・デュフィという人の油彩やテキスタイルをみてきました。
南仏の海を思わせる鮮やかなブルーの絵、音楽を奏でる空気そのものを絵にしたようなオーケストラやバイオリンの絵、そして卓越したデザイン力を活かしたテキスタイルや服の数々。
蚕をモチーフにしたテキスタイルデザインにびびりつつ…(想定外の虫感。写真で見せられないのが悔しい…)
デュフィのDの字もよく見るとテキスタイルデザインが!かんわゆい。
小さな展示でしたが、面白かった。プロジェクターで床に映し出される花模様とかも、猛烈に可愛かった。
唯一のフォトスポットが乙女度高くて度肝抜かれつつ。
計画通りではなかったものの、なかなか満足な1日。
しかし、汐留エリアって格好いいな…こんなとこで働いてみたい…。
【人間関係】妊活している事。伝える?伝えない?
家族や友人に妊活中である事を伝えるかどうか?
悩む事ありますよね。
私は、自分の両親や気のおけない友人にのみ伝える事にしています。
というのも、最初のうちは「隠す事でもないし」と伝えていたんですが、伝えた後起こる事に「う~ん、やっぱりあんまり伝えんどこ」と感じる事がちらほらあり…。
どんな事が起こったのか、紹介します。
1、妊活の進捗確認。進捗とはこれいかに
一番しんどかったのはこれ。
「その後、妊活の進捗はどう?」
かる~い導入会話、なはずなのですが。
その時不妊治療はじめたてだった私は、
「ん?進捗って何?」
って敏感に反応(センシティブ)。
子供ができやすいのか、できにくいのか分かった、とか?
検査や治療をして、おめでたに至った、至っていない、とか?
…それらを進捗と指すんだろうか。
それとも、
どんな思いをしているのか、
どんな事で悩んでいるのか、
今何が辛いのか
…伝えなきゃならんのだろうか。
結果が出ていないと伝えた場合、
「そう…でもいつか授かるといいね」
と励ましの言葉を頂くんだろうか。
何、その謎の疲れる時間。
モヤモヤしながらも、
「何か報告するような事ができたら、こっちから伝えるね!」
と、進入禁止マークを提示したのでありました。
違う話題だったら、「ぼちぼちだよ~」とか、「全然で~」とか、適当に流す事ができたんだと思います。
思うに、通常考える「進捗」と妊活の「進捗」ってちょっと違う。
通常の「進捗」のイメージは、こんな感じでしょうか↓
進捗の意味を調べてみると(暇か)、
・物事の進みがはかどること
とあります。まさに、「進み」「はかどる」事なんでしょう。
でも、妊活における物事の進み具合って、ちょっと勝手が違ってくる。
私の中では、こんなイメージ↓
行きつ、戻りつする世界…。
そんな世界の中では、明確な進捗など、あってないようなものなのだ…。
妊活を伝える事で、不妊治療の状況を聞かれる場合もある。
その場合、状況を聞かれ説明すればするほど、「進みはかどらない事」を認識する事となり…「言いたい時はこちらから言うから、聞かんどいて」という気持ちに。
他にも、それって何の好奇心?と思えるような反応されたり、謎アドバイスをもらったり、と疲れる事が多くありました。
最終的には「不妊治療してないのに、知った風に語らないで」という気持ちに。これが世に言う、不妊様爆誕というものでしょうか。
2、励まされて切なくなるという謎現象
「できるといいね」
「報われるといいね」
「いずれ授かるよ。頑張れ!」
「さとこちゃんならきっと、大丈夫」
…辛そうな顔で励ましの言葉…地味に切ない。
そんな事、無理に言わせてごめんよ…という気持ちと、
こんなに励まされるほど、私可哀想な感じなのか…という気持ちと、
どうなるか分からないから、プレッシャーだぜ…という気持ち。
いずれも優しい言葉のはずなんですが、励ましてくれて有難いはずなんですが、かえってそれがしんどいという謎の現象。
あと、不妊治療にまつわる「痛い」「辛い」「大変」というイメージ(事実、そうでもあるのですが)が、
妊活している事を伝えた相手に、
「(痛くて、辛くて、大変なのに)不妊治療に踏み切るんだね…大変だね」
的に、至極厳粛に捉えられる事も多いように感じました。
自分的には前向きな選択のつもりですし、痛くて辛くて大変、というのも覚悟の上なのですが…。
そう大変さにフォーカスされると、ビビって覚悟が揺らぐんだぜ…。
もちろん、相手には全く何の非もありません。自分も、立場が逆だったら、何とか力になりたい、でも何を言っていいのか分からない、でも励ましたい。という事もあると思います。
でも、切なく感じてしまう。そして、自分にへこむ、という。
3、伝えた事で上がる相手への期待値
ちょっと被害妄想な感じも否めませんが。妊活している事を伝えているのに、そんな発言、する?って思う事があります。
「旦那さん子供欲しいのに、よくその年齢のさとこちゃんを選んだね」
(改めて書くとひでぇ…)
「気ままでいいね」
(短期で働いていると伝えた後。妊活&仕事探し&お金&将来踏まえるとそんなに気ままじゃないの…)
「自分の時間あって羨ましい。子供いると行く所限られるし、読書もテレビも見られないよ」
「つわりで食べられなくなるから、旦那さんと外食デートはおめでた前にたくさん行っておいた方がいいよ」
今見ても、なかなかな言葉も交じっている予感…。
「もっと話題選んでよ。察してよ」
って思ってしまう自分にもげんなりしてしまうし、
「妊活中って知ってるよね。わざと?」
と、相手の気持ちを勘繰るのも疲れるし、
心がダークサイドに駆け込みそうになるの、やめられない、止まらない(かっぱえびせん)。
妊活してると伝えると、友人に求めてしまう事や、勝手にがっかりしてしまう事も出てくるもんだ、と分かりました。
妊活している事知らない相手なら、もう少し寛大になれるのかも?
と、伝える相手を厳選しようと心に決めた一幕でした。
4、伝えた事で、心底有難かった事
色々ある中で、有難かったのは
普段通り。
妊活はじめた事を伝えると、
励ましもなく、慰めもなく、
「そうなんだ~」
のみ。
深く突っ込まれたり聞かれたりする事も全くなく、普通の会話に戻っていく。
一方、私が不妊治療と働く事や他人からの言葉で悩んだ事を伝えた時には、
「辛かったね」
「頑張ったね、偉いよ」
と、心からの励まし。
この、絶妙な距離感。なんてありがたい…!
友人が普段通りだった事、必要な時にこちらの気持ちを汲んでもらえた事、心からねぎらってくれた事、とても嬉しかったです。もう、足を向けて寝らんない。
5、欲しい言葉は人それぞれ
結婚の「け」の字も、妊活の「に」の字も、頭になかった頃知人に言われた言葉。
「妊活はとにかく粛々と、淡々と進めるのがキモ」
今になって、心から納得。
なるべく感情に左右されず、決められた月々のタスクを粛々と解消する。結果も、そのまま受け止める。すっごく難しいけど。
なので、いつも通りだったり、こちらが必要としている時に手を差し伸べてくれる人の存在がとってもありがたかったです。
一方、同じく妊活中の友人の中には
「自分の考えが凝り固まるのが嫌だから伝えている」
「伝えた方が色々な情報を得られる」
という人もいて、なるほどな~、と思いました。
確かに、
伝えない限り入ってこない情報もあるし、
伝えない事で傷つく言葉を無意識に言われる事もある。
伝えない事で誤解を解消する機会を失する事もある。
でも、私の場合は、伝えて良かった事があんまりなかったので、伝えるのは最小限にしました。正解は分からないですが、今のところ以前よりストレス減でいい感じ。
【働き方】妊活と退職。辞めてから実感した、メリットとデメリット。
退職後のモヤモヤ気分とその解消については以前書きましたが、実際的な変化として、どんな事があったのかを書いてみたいと思います。
- 1.年金、社会保険料、高い!
- 2.安定収入のもたらすものを実感
- 3、生涯収入への不安
- 4、高額な不妊治療に対する経済的な構え
- 5.退職するとキャリアがストップする!って、具体的にどういう事?
- 6.人間関係と役割の変化
- 7.退職について、今思う事
1.年金、社会保険料、高い!
最初の衝撃は、年金と保険料がとにかく高い!という事。
私の場合は、月々5万円弱の支払い。
税金も前年の収入をもとに算出されるので、前年がっつり残業していた私は、結構な金額を持っていかれました。
会社員時代は、給与明細に書かれてはいるもののよく目を通しておらず、手取り額=振込額のみ気にしたのですが…
実際にその金額をつきつけられ、自分で支払うとなると…震えます。
会社員時代は保険料・年金共に労使折半。会社が半分支払ってくれていたものが、退職後は全額自分で支払う事になるそう。高いわけだ。
2.安定収入のもたらすものを実感
退職後、当然ながら減る一方の口座。それに伴い起こったのは…
・生活水準の変化
→良く言えば節約志向、悪く言えばケチになった
・行動の制限
→出不精になった
・お金を出してする経験の断念
→やりたいけど、今はムリ
お金は生活の土台になるだけでなく、自分の可能性や選択肢を広げてくれるものでもあると実感。
一方、「これは本当にこの金額を支払う価値があるもの?」といちいち考えるようになった事、お金をかけずに工夫する事を考えるようになった事は良い事かも。
時々、それ以上に手間がかかって本末転倒な事もありますが…!
3、生涯収入への不安
私より前に退職した子と、退職金について話した事がありました。数年違うだけで、倍くらい額が違う事に驚き…。
退職金制度のある会社では、勤続年数が長ければ長いほど、メリットがあるもんだなぁと思いました。
退職金は企業が従業員の為に毎年積み立てているもの。転職や退職の道を選ぶと、その額はリセット。新たな所で就業したとしても、イチから積み上げなくてはならないんだなぁ、と実感。
また、年金も会社員は国民年金に加え厚生年金にも加入しているので、支払額も増えますが、老後の受取額も増えます。
厚生労働省のを見てみると…↓
※働き方、暮らし方で変わる年金加入の形 、の部分参照
65歳から年金を受け取る場合
【国民年金】
●保険料 :定額16,410円
●受け取れる金額 :月約65,000円
※平成31年度
【厚生年金】
●所得比例 :月給の18.3%負担
※平成29年9月~
●受け取れる金額 :月約156,000円(平均)
※基礎年金+厚生年金
※平成31年度
受取額、その差月9万円!随分差が出ます。
国民年金の保険料は定額なのに対し、厚生年金の保険料は給料に比例し、受給額にも反映。昇給も見込める場合、より多くの年金を受け取れる可能性が高いという仕組み。また、企業によっては企業年金の制度があるところも。会社員を続けていると老後も安心、と言われる所以はこういう点なんだなぁ、と実感。
退職してから、年金や保険料にビビり、将来にビビり、必死こいて調べる私…なんて滑稽なのか…
4、高額な不妊治療に対する経済的な構え
安定収入があれば、高額な不妊治療に関しても、経済面である程度安心してチャレンジする事ができます(そうはいっても高いもんは高い!ですが)
私も退職する前に、後悔しないように言っておくよ。と前置きの上で、上司に言われました。
「不妊治療するってなると、お金も結構かかるでしょ?」
「このまま働いた方がいいんじゃない?」
でも…タイミング法、人工授精、体外受精、顕微授精。どのタームで授かるかなんて、予想できず。激務の中心身も疲弊し、まずは心と体を休めたい、と強く思いました。
しかし、心と体を休めたからって、授かるとは限らない。上司の言葉は、経済面で見たら正解なのかも…とも、今は思います。
5.退職するとキャリアがストップする!って、具体的にどういう事?
辞める時に多くの人に言われたのが
「せっかく築いたキャリアがストップするのは勿体ない」
「仕事をしない期間=ブランクができると、スキルが減退する」
専門職でもなく、特別なスキルなど皆無な私。会社の中で四苦八苦しながら、色々経験を積み重ね、成長させてもらった・・・という感じ。正直、バリバリ仕事できるタイプでもありません。
「いやいや、私程度のキャリアなんてなんぼのもんでしょ」と思っていました。
ただ、仕事を通して社会と接していると、自然に身についていく経験がいくつもあるように思えます。世の中の変化を感じる速度や量も、仕事をしている時に比べ激減。
辞めた後、同僚との会話の中で、自分のストップ感を実感する事があります。
話の端々に、自分の知らない状況、仕事内容、人間関係等が現れはじめ、「進んでいる」同僚。
退職時で知識も人間関係も「ストップしている」私。
あぁ、これが、キャリアがストップするという事か・・・と実感。
賢い人は退職という道を選ぶ前に、理性的にその点を考えるのでしょうが、浅はかな私は「いやいや、私程度の者が、そんな」と、高をくくっていました。
でも確かに、「キャリアはストップ」しますし、パソコンをずっと使っていなかったり、ビジネスのやり取りから遠ざかると、今まで働いていた脳みそのある部分がゆるやか~に力を失っていく気がします。
退職後も、自覚的に自分のスキルや人脈、経験を伸ばしていける人もいるかもしれません。そういう人は、きっとどんな状況下でも、キャリアを形成していけるのだと思います。
ただ、専門スキルを持たず、バイタリティも今一つ不安という私のような場合(何もないじゃないか…お前)、「キャリア形成」という点を考えれば、毎日会社へ行き、仕事をする事。そして、会社の中で色々な経験をする事。これだけでも、何かしらのスキルや経験、知識は身についていくものなんだ、と思いました。
6.人間関係と役割の変化
また、案外侮れないのが、人間関係と役割の変化。今となっては気持ちの切り替えができたのですが(それでも時々揺れる思い)退職直後はその変化に戸惑い、これでいいのか?と悩みました。
仕事を通した人間関係がある事。
自分の役割に対して給料が支払われる事。
退職すると、いずれもなくなります。
自分の居場所や所属がある、という事の精神的な安心感。
誰かに「ありがとう」と言ってもらえて、誰かに喜んでもらえて、しかもそれがお金になって返ってくるという喜び。
改めて、人間って社会的な動物なんだな、と思います。
辞めた直後は、かつての同僚と自分を比較して落ち込む事も多々ありました。もちろん、家事や支出コントロールという役割はあります。でも、いわゆる仕事のように、目に見えて返ってくるもの(給料)はありません。
労働の対価としてお金をもらう。経済面だけでなく、精神面にも大きく寄与している、尊いものなんだな、と思うように。
7.退職について、今思う事
お金や仕事について色々な考えを巡らせた私。退職して、改めて感じた仕事を続ける事の大切さ。
それでも、「退職するんじゃなかった」という後悔の念に苛まれているかというと、そういうわけでもなく。「良かった事」もたくさん、ありました。
- 料理や家事に専念する事で、健康になった。
- 精神的ストレスが激減し、心穏やかになった。
- 適度な運動を続けられ、疲れにくくなった。
- 何より、不規則な不妊治療に専念できるようになった。
文字にすると少ないですが、自分にとっても家族にとっても、とても大きな良い変化でした。
いつまで続けられるか?経済的な懸念や制約はありますし、再度働こうとした際に、どんな苦労が待ち受けているかは未知数。でも、「今は妊活に集中したい」と決めました。
そうはいっても、辞めてみて「働く」事が自分にとって大きな意味を持つものだった、と実感したのも事実。
「不妊治療中心の生活」を軸にした「働き方」の模索の旅が始まるのでした…(続く…多分)